姫=狩人 01
「あたしゃ、さりなだ」
姫=狩人
それがあたしゃの呼び名。
暑い暑いこの村であたしゃは今日も狩りをするんだ。
「さりなさんっよろしくお願いします」
「よろしく!」
「よろしくお願いしますっ」
汗だくの男3人が次々ペコリとする。
「あぁよろしくな」
あたしゃはヤリを持って、フィールドへ飛び出す。
あたしゃ狩らねばならぬ………。
「いくぞ」
「えっ」
自己紹介を終えた途端、飛び出すさりな。
「ま、ままま……待ってくださいよ~」
「ひゃぁあ~」
仲間達は慌てる。
「はよせんか…ったく、もう」
あたしゃは仲間に聞こえんようにボソッとつぶやいた。
「お、おまたせしましたぁ」
「すみませんっ」
「申し訳ないっ!」
武器を持ち、あわてながら謝る3人。
「……ずいぶん慌てとるな。まぁいいだろう。来い」
狩人のさりなはぞろぞろと歩きだす……。